寝る時の靴下着用はOK?NG?

靴下を履いて寝ると、こんなデメリットが考えられます。

足が蒸れて不快に感じ、睡眠の妨げになる

布団に入る前は足元が寒くても、布団の中の暖かい環境で靴下を履いたままでいると、暑くなってしまう可能性があります。すると、汗をかいてしまい蒸れの原因になります。蒸れに不快感を覚えてしまうこともあるでしょう。

血液循環が悪化する

睡眠時に靴下を履くと、足指が自由に動かせなくなります。すると、毛細血管が締めつけられて血液循環が悪くなってしまいます。血液循環が滞ることで、より冷えやすくなったり、むくみが生じたりするおそれがあります。

足先に熱がこもるので深部体温が下がらなくなり、睡眠の質が下がる

近年の睡眠に関する研究によると、睡眠に入る前の人の体は、皮膚の血流が増加して熱放散が活発化します。それによって体の内部体温が低下し、睡眠が誘発されるとのこと。簡単に説明すると、以下のイラストのような流れになります。

睡眠中の靴下着用はOK?NG?睡眠メカニズムから考える、靴下のメリット・デメリットの記事内画像2

なかでも、睡眠に先行して皮膚体温の上昇が顕著に起きるのは、手の甲や足の甲です。つまり、手足の血流が増加して皮膚体温が上がると、体は眠りにつきやすい状態になるというわけです。

皆さんの中にも「足が冷えているとなかなか寝付けない」と経験的に知っている方は多いかと思いますが、これはこの睡眠のメカニズムから見ても正しい見解だと言えます。そのため、入眠時には足が冷えないようにすることが大事なのです。

しかし、だからといって靴下を履いたまま寝ると、靴下の中に熱が閉じ込められ、かえって足からの熱放出が妨げられるおそれがあります。そうなると、深部体温が十分に下がらないため、良い睡眠が得られなくなってしまいます。