最近よく聞くミトコンドリアとは!?

ミトコンドリアとは、一つひとつの細胞のなかに存在する小さな器官のことです。1つの細胞につき100~2,000個ほど存在するといわれています。

なお、生物は細胞内に核を持つ「真核生物」と核を持たない「原核生物」の2つに大別されます。核を持たない原核生物は、DNAがある程度まとまった形で細胞内に存在しています。

ミトコンドリアは、原核生物が真核生物の細胞に取り込まれてできたものと考えられています。

2.ミトコンドリアの働き・役割

続いて、ミトコンドリアの働きや役割を見ていきましょう。

2-1.エネルギー産生

筋肉を収縮させるためのエネルギーの大部分がミトコンドリア内で作られ、私たちが運動するために欠かせない役割を担っています。

エネルギーを作り出す経路は、大きく分けて「無酸素系エネルギー代謝」と「有酸素系エネルギー代謝」の2つありますが、ミトコンドリア内では、酸素を必要とする「有酸素系エネルギー代謝」が行なわれています。

2-2.脂肪の燃焼・糖の代謝を活発にする

ミトコンドリアは、エネルギーを作り出すために脂肪を燃焼し、糖の代謝を活発にします。

2-4.免疫・活性酸素などにも関係している

細胞内のミトコンドリアが、酸素を使って栄養素をエネルギーに変換する過程で、活性酸素が発生します。活性酸素は、体内に侵入してきた細菌・ウイルスなどの外敵をやっつける働きがある一方、大量に発生すると細胞そのものを傷付けて、病気や老化の原因となります。

体内には、酵素や抗酸化物質により過剰な活性酸素の産出抑制・除去を行なう仕組みが備わっているため、通常であれば活性酸素が過剰になることはありません。しかし、生活習慣の乱れなどで活性酸素の除去が間に合わなくなると、活性酸素が過剰になり体に悪影響をおよぼすのです。

また、ミトコンドリア遺伝子に異常が起こると「ミトコンドリア病」を発症します。おもに心臓・腎臓・耳・目・膵臓・消化管などあらゆる箇所に症状が現れ、特にエネルギーを必要とする脳や筋肉への影響を受けやすいのが特徴です。