背中ニキビ

ニキビ発生の第一段階は、肌の乾燥、睡眠不足や疲労といった物理的ストレス、そして精神的ストレスです。強いストレスを受けると、自律神経のうち交感神経が活発になります。交感神経が優位の状態になると男性ホルモンが過剰分泌され、本来のホルモンバランスが乱れてしまうという問題が発生します。男性ホルモンには、皮脂分泌の促進、角栓の発生、さらには毛穴の縮小を引き起こす性質があります。

こうして、入り口が小さくなった毛穴に角栓が詰まり、内部に多量の皮脂が閉じ込められるという現象が起こるのです。この状態が、いわゆる白ニキビです。

マラセチア菌の働きでニキビが悪化していく!?
さて、白ニキビのまま悪化しなければ、放っておいても自然治癒する確率が高いのですが、なかなかそう上手くはいきません。

人間の皮膚にはマラセチア菌という常在菌が棲みついており、このマラセチア菌は皮脂を好むという性質を持っています。皮脂が閉じ込められた白ニキビの内部は、マラセチア菌にとって絶好の環境。ニキビ内にマラセチア菌が入り込むと、大量の皮脂を餌にどんどん増殖し、皮脂に含まれるトリグリセリド(中性脂肪)を遊離脂肪酸という刺激物質に変えてしまうのです。

こうして毛穴の内部に炎症が生じると、赤く腫れた本格的なニキビへと悪化してしまいます。こうなると簡単には自然治癒せず、治った後にも跡が残り、美容面で大きなマイナスを生じてしまう可能性が高いのです。

背中ニキビの正しい治し方
背中ニキビが大量発生した場合は皮膚科を受診するしかありませんが、軽症であれば自力でケアすることも可能です。

そもそも、毛穴の縮小、角栓発生が起こらなければ、背中ニキビは生じません。そこで、背中の徹底的な保湿ケアを行いつつ、ストレスの少ない生活習慣を維持することがニキビケアの基本になります。また、シャンプーに含まれるシリコンが毛穴の詰まりを促進することがあるので、ノンシリコンシャンプーに切り替えるというのも間接的に背中ニキビを改善することに繋がります。

さらに、ビタミンCには皮脂の過剰分泌を抑える作用があるので、ビタミンC誘導体を含有した化粧水、美容液などでケアすることもニキビの予防、改善に効果的です。